ザ・ゴルフィングマシーンを勝手に解釈していくよ

ゴルフ史上最大の奇書と言われる「The Golfing Machine」を勝手に翻訳したのちに独自の解釈をしてゆくブログ。そしてゴルフは信仰へ。

グリップの決め方(その3)

前記事からの続きです。

 

グリップの決め方はいろいろあるけれど、とりあえず

1. 右手のプレッシャーポイント#3がきちんとオンプレーンに機能するグリップをつくり

2. 左手はその右手にしっくりくるように握ればいいんじゃね?

という大前提があって、でその「しっくり」の3要件として

(1) グリップ内に余計な空間がない

(2) プレッシャーポイント#1がきちんと機能する

(3) 左手人差し指の置き方

がカギになるのではということになりました。

実はゴルフィングマシーンでは上記のプレッシャーポイントの一を基準とした考え方は、コンポーネント暗号としては2番の「グリップ - タイプ」に詳しいわけですが、そこから「グリップ - 基本」を考えていこうと思います。

 

テンフィンガー

実はTGMではオーバーラップの発生しないグリップは全て「ベースボールグリップ」であると定義しているのですが、ここでは10本の指を使って握りつつ、左手親指が右手の生命線付近に収まっているグリップを「テンフィンガー」と呼ぶことにします。

まずゴルフのグリップというのは「第三種てこ」なので

f:id:kellogg2005:20180518092745p:plainウィキペディア

 

上の図の支点である三角形の頂点から、力点である「手」の位置が離れるほど「作用」の量は減ります。よってこの構造だけを考えると左手と右手のグリップが遠くなるほどエネルギーの伝達効率は悪くなりますので「飛ばない」ということになりますが、その分クラブの操作性が上がるので「ミート率が向上する」という効果はあると思います。クラブを短く持っても同様の効果が得られるはずです。

(逆にダブルオーバーラッピングのジム・フューリックのようなグリップが一番飛ぶということになります)

よって正確性重視のグリップということになりますが、私個人としては左手人差し指の置き方でどうしても違和感が出てしまうのと、プレッシャーポイント#1もちょっと頼りなくなります。

ベースボール

ベースボールはテンフィンガーの、さらに左手親指を右手の手のひらで包むのではなく、右手の下に置きます。完全に野球のバットと同じ持ち方なのでこれを「ベースボール」グリップとしてみました。

このグリップではテンフィンガーの特徴に加えて、まず左手親指を故障する要素がありません。左手親指の故障については松山秀樹選手がつい最近それが原因で試合を休んでいますが、通常グリップではどうしても左手親指はグリップと右手の手のひらに挟まれて負担がかかる形になりますが、このグリップではその心配がありません。

さらに左右が完全に独立したグリップになりますので、例えば左手だけをストロングに握るなど、左右の組み合わせが自由になります。

最大の問題は、当たり前なのですがプレッシャーポイント#1のフィーリングを確保するのが非常に難しいのと、やはり左手人差し指の置き方をどうするかということになります。こちらは野球の巨人の坂本選手ですが

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http://number.bunshun.jp/articles/-/822684

この選手いつも見てて思うのですが左右の人差し指を完全に浮かせてグリップしてます。またゴルフでこのグリップを使用して最近急激にランキングを上げている時松隆光選手のグリップも

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http://www.golfdigest-minna.jp/_ct/17126869

やっぱり左人差し指は少し浮かせてリバースオーバーラップ気味にしていることが分かります。

写真の左側を見るとけっこうグリップの間にスキマがあるなぁと思うのですが、右手の手のひらと左親指、また右手小指と左手人差し指はしっかりと密着していますので、そのあたりで「しっくり」の要件を満たしているのだと思います。

私自身は子供の時からテニスをしていて両手バックハンドを打っていまして、このグリップで打っていたわけですが、やはり野球やテニスのグリップに比べて、ゴルフのグリップはかなり細いのでこの握り方では私はちょっと違和感があってムリです。

自由度と故障の可能性のなさがこのグリップの特徴ということになります。

インターロッキング

マキロイもファウラーもスピースも松山君も石川遼君もルーク師匠も古くはジャック・ニクラスもみんなこのグリップなので、そこだけを見れば実績的にNo.1なのですが、このグリップが理論的に優れているというよりは、やはりこの方の影響が強すぎるのではないかと思います。

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https://www.golfnetwork.co.jp/news/detail/16486

このグリップの特徴は、やはりグリップ内部の余計なスキマを最小限に出来ますので、きちんと右手と左手が正対した形で自然に握りやすいと言うことがあると思います。よく言われている「左右の一体感」というのがこれにあたるのではないかと思います。半ば強制的に「ニュートラル」なグリップになりますので、ボールを意図して曲げたい場合はフェースの開閉やボール位置で調整をすると言うことになるのだと思います。

逆にこのグリップでは左手だけをストロングに握るというのは難しいと思います。

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http://perfectgolfswingreview.net/grip.htm

バードングリップ

似ているグリップでバードングリップというのがありますが

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これは分類上はオーバーラッピングになると思いますが、インターロッキングもバードングリップも、左手人差し指が仲間はずれになることによって発生する中指との空間をどのように埋めるかという手法の違いと、左手人差し指がグリップに触れていたいかどうかのフィーリングによるのではないかと思います。

http://perfectgolfswingreview.net/grip.htm

 

オーバーラッピング

左手人差し指の空間があまり気にならない場合、また左手のグリップのバリエーションを求めたい場合はオーバーラッピングになります。左手人差し指の真上に右手小指をかぶせるのが真のオーバーラッピングだと思いますが、指の置き方によって左右の手首にどのようにチカラが入る、あるいは抜けるということになるのかのフィーリングの世界になりますが、もっとも論理的にパワーロスもなく自由度が高いと言うことでこのグリップの採用率が高い(厳密にはものすごい種類のタイプはあると思います)のではないかと思います。とりあえず基本的ではあるので、まずはこれで始めてみるのもいいと思います。

 

ストロンググリップとは何か

ザ・ゴルフィングマシーンにおける、「ストロング」つまりチカラを伝えやすいグリップはストロングシングルアクション(10-2-B)とストロングダブルアクション(10-2-D)ですが、前の記事でも述べたとおり、この二つのグリップの共通点は、右手人差し指の腹にあるプレッシャーポイント#3がオンプレーンにシャフトを後方から支えている状態になります。また左手親指も同じプレーン(シャフト後方から支える形)に近づくほどストングになると言っています。

手の大きさにもよりますが、文言通りにこのグリップを実行しようと考えると、右手はニュートラルで、左手はいわゆるフックグリップという組み合わせになると思います。このとき右手のベント方向と、左手のコック方向が同一プレーン上になるのが最もストロングであるとされていて、これがストロングダブルアクション(10-2-D)になります。このグリップの欠点は左手が既に開いた形で持っているためにフェースの開閉が難しい(最初から開いているのでそれ以上開けない)ということがあります。よってTGMが書かれた時代に近いゴルファーで、このグリップを採用していたのはモー・ノーマンくらいで(彼のシングルプレーン打法のアングルドヒンジングに理論的にマッチしているのでしょうね)だったわけです。

しかし時代は下って、ドライバーのシャフトが長くなり、ヘッドもドデカくなり、フェースの開閉はあんまりしない方が良いかもねという風潮になっている昨今、実はこのグリップで飛ばしている人が増えていると思うんですね。その最たる例が

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ダスティン・ジョンソン

http://www.alba.co.jp/lesson/column/article?title_id=240&id=2763&page=2

 

女子のプロでもこういうグリップで長く左手で引っ張って、フェースを返さないでフェード打って距離を出している選手が増えていると思います。

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渡邊綾香

http://column.sp.golf.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=002-20160401-701

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松田鈴英

http://www.alba.co.jp/lesson/column/article?title_id=42&id=3249&page=2

何が言いたいかと言うと、TGMの書かれた時代には「理論上距離は出るが欠点もある」ために主流ではなかったグリップが、道具の変化と相まって現在では「飛ばし」の基本グリップになりつつあるということです。

もしかするとこれにさらにベースボールを組み合わせた(要するに時松選手グリップ)が故障の可能性も少ない近未来の最強グリップなのかも知れません。

 

ただTGMではストロングシングルアクション(10-2-B)をまず習得すべきであると言っておりますし、まずドロー打てない人は絶対フェード(ってそれスライス)打とうとしないことが大事なのではないかと思います。

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Steal Bryson DeChambeau's 5 swing secrets for your game | Golf.com

モー・ノーマンと違ってデシャン坊はめっちゃニュートラルグリップです。

 

まぁいろいろ書いてきましたが、全てはグリップを決定するための「要素」でしかありませんので、最終的には「フィーリング」です。とは言えあまりにもグリップに論理的優位性がないのであれば単なる「悪いクセ」の可能性もあります。

また最初に述べたとおり、自分にとってのカンペキなグリップはそれを求めて永遠に旅を続けるガンダーラのような存在だと思いますので、レベルの変化に合わせて常に自問する姿勢が大事なのではないかと思います。

うっかり4,000字超えちった。


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グリップの決め方(その2)

前回からの続きでございます。

まずは第一歩としての、ウィークでもストロングでもない「自分にとってのニュートラルなグリップを」、TGMの特徴的なコンセプトである「プレッシャーポイントの観点から決定していく」というアプローチになります。

 

まずプレッシャーポイントがあやふやな方はこちらの記事をご参照ください。

www.golfmechanism.com

グリップにおける各プレッシャーポイントの重要度

プレッシャーポイント#4は左のワキのあたりなのでグリップと関係ありませんが、#1,#2,#3はグリップにモロに関係しますので、重要度の高い順にその機能をおさらいしていきます。

#3 プレッシャーポイント

右手の人差し指の第一関節のあたりで、グリップに添えられている部分になりますが、クラブヘッドの重みを感知する箇所になります。このポイントは「ここを通じてパワーを伝える」よりも、「ここからクラブヘッドの状態を感知する」事に意識を持つ事が重要になります。このポイントを通じてグリップを押し込もうとすることは「コネる」動きになりやすいので注意が必要です。

 

#1 プレッシャーポイント

右手の生命線から手の付け根にかけて、左手の親指と接しているあたりがこのポイントになります。わりと見過ごされがちですが、このポイントは右手の押し込むチカラを直接クラブに伝えるポイントであり、ヒッターのパワーの出力先であり、スインガーにとってのエクステンサーアクションを行う為の重要な要素となります。このポイントのプレッシャーが抜けてしまうと、トップで両手が離れてオーバースイングになったり、リズムの崩壊を招いたりとロクな事がありません。

こちらのサイトからお借りした画像が以下ですが

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この写真のような意識で、絶対にパカパカさせてはいけないポイントになります。

 

#2 プレッシャーポイント

左手に下三本(中指、薬指、小指)でグリップしている部分になります。重要度で最後にしているのは、ここが「ゆるむ」という方はまずいないのではないかと思うことと、パームグリップかフィンガーグリップかという問題も、日本人的にはほぼ手の大きさで自然に決まってくるのではないかと思うからです。

 

いきなり結論 - ニュートラルグリップの決め方

でプレッシャーポイントを加味した上でのニュートラルグリップの決め方です。

1. まず右手だけでグリップをします。

2. 右手の中指、薬指でグリップを握って、プレッシャーポイント#3は受動的に添えるような状態にします。

3. 机の脚でも地面の出っ張りでも何でも良いので以下の写真のような感じでフェースを引っかけた状態でクラブを飛球線方向に押してみます。

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このとき一番しっかりとチカラが入ってシャフトをしならせることの出来る握りをいろいろ探っていくと、おそらく#3プレッシャーポイントがターゲット方向の真後ろのあたりに来るのではないかと思います。

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グリップのロゴの90°後方ということですね。

で、実はこのポイントはTGMでは「最もストロング」であるとされる右手のポジションになります(10-2-B10-2-D)。これで右手は決まりです。

4. 左手は右手にしっくり来るように握る。

つまり右手ストロングの状態を作っておけば、左手は右手の機能を邪魔しない程度で良いのであとはお好きにどうぞというのが結論ですが、さすがに乱暴なのでもう少し続けます。

 

「しっくり来る」のチェックポイント

では左手と右手が「しっくり来ている」とは具体的にどういう状態かを考えてみます。

グリップ内に余計なスキマが発生していない

後藤修氏は「グリップの中に空気が入らない」方が良いとおっしゃっていますが、現実的にはクラブが振り出される際にヘッドの遠心力で右手と左手は密着する方に圧力がかかります。この際にグリップ内に余計なスキマが発生しているとそのスキマが押しつぶされて両手で作ったグリップの形が変形する可能性があります。なのでそうした余地がなるべく排除されていることが必要だと思います。これは後述する左手人差し指の処理にも大きく影響すると私は考えています。

 

プレッシャーポイント#1がきっちり完成している

具体的には右手の生命線と左手の親指がきっちり密着し、右手の押し込みが左手の親指からその付け根付近を通じてクラブに伝えられるという状態になっているかということになります。しばしば議論されるショートサムかロングサムかという問題ですが、左手をフィンガーグリップよりに握るほど自動的にロングサムになってしまうと思うのですが、左手親指がショートかロングかという問題よりも、右手生命線にフィットしているかという問題を優先した方がよいのではないかと思います。よく左右の手がグリップで「正対している」という表現を見かけますが、この「正対している」感はやはり右手生命線と左手親指とのフィット感から生まれるものだと私は思うのですね。

 

左手人差し指の処理

前回の記事でも述べたとおり、人差し指は下三本の指とは別行動になります。

右手の人差し指はシャフトに沿わせることでセンサーとして使用出来るようになりますが、問題は左手人差し指です。左手をフィンガー寄りで握ることでこの「別行動」感を減らすことが出来るとしても、中指と人差し指のスキマを完全にゼロにすることは難しいと思われます。よって完全に浮かせてしまって小指を絡める事でスキマを撲滅する(インターロッキング)、あるいはリバースオーバーラップにするか、きちんとクラブに触らせて右手同様センサーとして使うか(オーバーラップ)などの選択が必要になると思います。

 

いずれにせよ今回はそれぞれのプレッシャーポイントがきちんと機能出来ると言うことに重点を置いてグリップの決め方を考えてきましたが、次回はその上で基本的なグリップの形、すなわち

テンフィンガー

ベースボール

インターロッキング

バードングリップ

オーバーラッピング

ストロンググリップ

フックグリップ

などとそのメリット、デメリットについて考えたいと思います。

 


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グリップの決め方(その1)

ちょっと記事の更新が滞っておりましたが、今回は前々から疑問に思っておりますグリップについてであります。

およそゴルフ関係者の中で、「グリップは大事」であるということに異論を唱える人はいないものと思いますが、そのわりに現実的には結構軽視されているのではないかと思い、いろいろリサーチを行って参りました結果としての「グリップの決め方」でございます。あくまで「TGM信徒としてのグリップの決め方」という注釈を付けさせていただきますが、これならば道を外すことはないだろうという安全策で行きます。

長いので二回に分けますので、今回は前編ということで。

前提

こればっかりは海外の書籍や情報を鵜呑みにしないこと

トップページでも述べておりますとおり基本的に私は海外の書籍およびサイトからの情報収集でこのブログを製作しております(なぜ日本の書籍やサイトをあまり参考にしないのかは、まぁお察しください)。で、グリップに関してはこちらのサイトなどは本当に詳細な研究を行っていると思うのですが、そこで出てくる写真・イラスト群を見ていますと、例えば

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この写真ですと左手の下三本の指がしっかりとグリップに巻き付いていますが

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私の場合(少し下の方握っても)そこまで巻き付きません。指の長さが違うんでしょうね。

またモダンゴルフなどで有名なこの写真では

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これもやってみると

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かなり苦しいです。扁平足という言葉がありますが、おそらく手の肉球(?)がそんなに盛り上がっていない(扁平手?)のだと思います。

私個人の問題ならばいいのですが、もし日本人と欧米人で指の長さや手のひらの形状が異なっているとしたら、例えばその両者がどちらも「オレは左手はフィンガーグリップだぜ」と言ったとしても、その実質的な形状や発揮される効果は異なるのではないかと思います。

また手(指)の大きな外国人は、グリップに「巻き付ける」だけの長さがあるのでそれほどチカラを入れて握らなくても少なくともすっぽ抜けることはないのに対して、日本人の場合その状況が異なる可能性があります。なのでグリップの仕方の表現としても、「握る」ではなく、「持つ」「はさむ」「ひっかける」などの表現になることがあるのかもしれません。

 

理論的な解決方法は「グリップの太さを変える」事ですが、これは「太くする」事は可能でも「細くする」ことは現実的にかなり困難です。日本ではグリップの外径はほぼ同じであるという現実を受け入れた上で自分にとって最適なグリップについて考えていくということになると思います。

私のやっていたテニスでは、基本的にはグリップの太さは4+2/8、4+3/8、4+4/8の三種類が標準でラインナップされ、かつグリップテープの厚み、素材、巻き方などでそうとう細かい調整が出来るんですが、なぜゴルフでは「グリップが大事」と言いながらここまで選択肢が少ないのかはわかりません。

 

「正しいグリップ」とは言うけれど

「モダンゴルフ」読んだ方ならご存知と思いますが、やたらに長いページをさいてグリップの話が出てきます。要はベン・ホーガンはチーピン("Duck Hook")持ちであったためにグリップについて悩みまくっていろいろ試行錯誤をしたのちにフェードヒッターになった経緯を述べているわけですが、ベン・ホーガンがそれほど悩む問題を我々シロートが簡単に「これが正しいグリップだね!」などと納得出来るはずがないのであります。基本的な姿勢としては現状のグリップでのゲームを受け入れた上で、常に自分にもっと最適なグリップがあるはずだと考えて日々試行錯誤するくらい深いテーマなのではないかと思います。TGM本文の10-2-0でも「グリップを調整し続けることが大事」と言っているわけです。

一方で、TGM信徒的に一番やってはいけないのは、正しくないコンポーネントのために発生している問題をグリップで補填するという考え方です。具体的には「なんかスライスが出るのでフックグリップにしたら真っ直ぐになった」とか、「最初からフェースを左向きにしておくと真っ直ぐ飛ぶ」とかの行為ですが、球がスライスするのはグリップやフェース向きのせいではおそらくありません。そういう打ち方(カット軌道とか身体が開きすぎとか)をしていることがおそらく原因です。

そのようなことをしたら真っ直ぐ飛んだという現実は

間違った身体の使い方(マイナス要素)X 間違ったグリップ(マイナス要素)

=なんか真っ直ぐ飛んだ(プラス?)

というような話で、下の図を見ればお分かりの通り、最初のはじめの第一歩が腐っていれば、その樹は大きくなるはずがありません。何年やっても上手くならないパターンの典型コースになります。私個人としてはスライスしか打てない初心者にフックグリップを勧める指導者もダークサイドではないかと思ってしまいます。

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グリッププレッシャー

ハーベイ・ペニックの「レッドブック」の中で、「私はレッスンを開始するときはまず生徒の手のひらを見せてもらいます。マメができていたり、グローブのある一カ所が破けていたりするのは、正しいグリッププレッシャーでスイングが出来ていないからなのです。」とか言っていたような気がします(原本が見当たらない)し、トップでご紹介している後藤修氏は「グリップの間には空気が入らない」と表現されております。ギッチギチには握らないし、一点にチカラがかかるようなグリップではないけれど、かと言ってどこかがパカパカするようではいけないと言うことだと思います。

私個人の経験で一番パカパカしやすいのは手のひらの付け根の方です。

 

手の指の形

こちらは私の左手ですが(マメが出来るのはよくないそうですが小指の付け根はどうしても硬くなってしまいます)

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手の指は下三本はわりと関節が平行に近い並びになっていますが、人差し指だけはそのラインから完全に離れていることが分かります。よって何かを握ろうとする場合、人差し指だけは必ず仲間はずれになります。

たとえば鉄棒にぶらさがるような「引っかける」ような形(グーの形)であれば四本で握ることも出来ますが、およそつり竿でもテニスラケットでも剣道の竹刀でも車のハンドルでも包丁さばきでも、基本的なグリップでは「人差し指は必ず下三本とは別行動」になります。

 

ニュートラルグリップとプレッシャーポイント

で、結局上記のような諸条件を考慮した上で、どのようなグリップを目指すべきかということです。どんな初心者でもまずグリップをしないことにはゴルフが始まりません。基本的な方針としては「自分にとってのニュートラルなグリップを」「プレッシャーポイントの観点から決定していく」ということになります。

 

次回に続きます。

 


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TGM信徒として

前回までTGMがどういう主旨の書物であるかの考察をしてきたわけですが、そのカテゴリーのタイトルが「TGMへの考察から信仰への歩み」となっております通り、私の中では勝手に信仰が始まっておりまして、これ以降のカテゴリーも全てセフィロトの図に関連する形で進行して参ります。

カテゴリー21番台では各セフィラに対応したカテゴリーにしますので、今回の21-1はセフィロトの一番下に位置する「王国」であり、ゴルファーの資質についての記事になります。

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カテゴリー22番台では各コンポーネントに対応した名称にする予定です。

その都度セフィロトでどの位置の記事であるかは上の図のように表示していくことにします。

この「TGMセフィロト教(仮称)」は私が一人で勝手に始める宗教ですが、今回はその教義について説明します。

教義

"The Golfing Machine"をよく読むこと

まぁユダヤ人のように原文を丸暗記というのは結構苦痛ですのでそこまでする気はないんですけれども、せめて「6-B-1-D?ああ、エクステンサーアクションの項ね」となるくらいにはなりたいかと。ユダヤ人的には「聖書」はヘブライ語で書かれたもの以外は聖書とは認められませんので日本語になってる時点で聖書とは言えないのですが、それでも旧約聖書の日本語訳が存在するように、やはりなるべく効率的に理解を進めるためにはTGMの日本語版が必要であろうと思いまして、目下作成中です。

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とりあえずWordで原稿作ってPDFにしてオンデマンド印刷で製本しようと考えております。ブログで下訳は出来ているので楽勝だと思いましたが、思いのほか時間がかかる作業なのでなんとか今年の内に完成させたいなぁと考えている今日この頃です。

そうは言ってもやはり真に正しい信徒のあり方は原文を読むことだと思いますので、ご購入の際は是非本ブログのサイドバーのリンクからお求めをいただければ幸いです。

セフィロトに基づき己のゴルフの質を高めていくこと

前回の記事でも書いたとおり、セフィロトはTGMを理解するためのツールとして使用出来るもので、各セフィラとコンポーネントの達成度を自己評価しながら全体のクオリティを上げていくというのが基本姿勢になります。

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まずはとにかく下の方にあるコンポーネントとセフィラの完成度を高めることが必要なのだと思います。

幾何学的、物理学的根拠に基づく姿勢を忘れないこと

これまでも様々なスイング理論やギアの進化がなされてきましたがおそらくそれは永久に続くでしょうけれども、様々な情報の中でどのような「根拠」に基づいて理論を展開しているのかを幾何学的、物理学的な見地から評価するということを忘れないようにしたいと思います。たとえば「インターロッキンググリップは非力な人や手の小さい人向け」と言った記述が見かけますが、そんなら「タイガー・ウッズは非力で手が小さいんだな」ということになるわけですが、そういうイメージだけの情報に惑わされない見識を身につけていきたいものです。

美しく健康的であること

実は上の話と同じような事なんですが、幾何学的、物理学的に「根拠のある」スイングというのは、おそらく見た目にもスムースで美しく見え、また健康を害する(クビや腰を痛めるなどの)要素が少ないものなのではないかと思います。根本的にはスポーツというのは心身の健全性を確保するためにやっているもののはずですから、それでケガをしてしまうという本末転倒が発生しないよう付き合っていきたいと思います。

自分の言葉を持つこと

これはTGMの第三章「コンポーネントの翻訳」に書かれているとおりですが、たとえばレッスンを受けるときでも、雑誌で記事を見つけるにしても、そこで言われていることを「自分の感覚の中ではどのような表現になるだろうか」ということを常に考えることが大事だと思います。例えば野球経験者であれば「足を固定したまま牽制球を投げる感じ」でもいいですし、テニス経験者なら「ストレートにバックハンドのスライスを打つ感じ」でもいいでしょうし、自分にとって最も再現性の高いイメージを発動できる「言葉」を常に探すと言うことが大事だと思います。

フラットレフトリストは大事

TGM信者的には言うまでもないことですが、しかし少なくとも私の周りで「ゴルフの一番の基本は何か」と質問しても「フラットレフトリストでしょ」とはならないわけです。「フラットレフトリスト」で検索するとこのブログが一番に出てきちゃうし。練習場でもクラブヘッドを走らせたいのか一生懸命左手を甲側に折ろうとしている人を見かけますし、TGMの中でこれだけはっきり「必須」と言っていることがそれほど浸透していないように思えるのは私だけでしょうか?なんか別の言い方で浸透してるならいいんですけど、日本のレッスン用語とかメソッドって本当に大丈夫なのかとても不安に思っております。まぁでもとにかくTGM信者はフラットレフトリストをまず完璧にすることに重点を置いておきたいと思います。

善きゴルファーであろうとする

まぁルールやマナーやエチケットとか当たり前のことなんですけど大事にしたいと思います。この間もわりとお上手な方とラウンドしたんですが、その方結構パーオンする割に一回もボールマーク直さないんですね。見かねて半分イヤミで「直しときますね」って言ったら「いんだよそんなのお金払ってんだから」みたいな感じでグリーンフォークすら持ってないという。そういうことじゃないだろと。まぁキャディさん付きでしかラウンドしないんでしょうね。でもキャディフィーはみんなで折半なんだから余計な仕事増やすなよと。こんなヤツに絶対負けるわけないと思う訳ですよ。負けましたけど。

信仰の証

こんなボールを使ってます。

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このボール結構マジで実用性高いんですけど作り方(たいしたことない)と使い方はまた別の記事で。

 

まぁ上記はあくまでも私の一人宗教の教義ですので本記事は今後加筆修正することがあるかもしれません。

 


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セフィロトの使い方

前回の記事でセフィロトが何の役に立つのかまで説明すると言っておきながら途中でチカラ尽きたので今回は続きです。その続きに入る前にセフィロトを含む一連の考察がTGMへの疑問にどのように答えられると言えるのかを先に考察します。

TGMへの疑問についてはこちらの記事をご参照ください。

www.golfmechanism.com

TGMへの疑問に関する考察

Star Systemとは何か?

考え方その1

たぶんこの図をして"Star System"と言っているのだと思います。

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なんとなくですが10個のセフィラ(ダート入れると11個)が"Star"を表しているように見えないでしょうか?セフィロトが太陽系を表現しているという説(クリスチャンカバラ発祥のように思えますが)は画像検索すると結構あります。惑星なんで"Star(恒星)"じゃないけど。

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まぁ海王星とか天王星とかって見つかったのってけっこう最近だったような気もしますのであまり歴史的伝統性は感じないわけですが。

考え方その2

23番と24番のコンポーネントを追加したことで、上の6個のセフィラは全てが違いにパスでつながれたことになります。その結果上方の六角形の中に「六芒星」が出現しています。言うまでもなくこのマークはユダヤ人にとって象徴的な「ダビデの星」でありますので、「Star(星)を擁するシステム」というのが真実なのではないかと妄想いたします。

f:id:kellogg2005:20180413120044j:plainレニングラード写本(1008年)

本文の章の並びがおかしくないですか

トーラー(旧約聖書の「律法」)の章の並びをなぞっているのだと思います。

コンポーネントの番号の付け方について

先の考察で述べましたように、上の「TGMのセフィロト」のパスに振られたヘブライ語のアルファベットを逆順にするとTGMのコンポーネントの番号になります。カバラ的にはゲマトリアしてテムラーしただけです。というよりもホーマー・ケリーは、コンポーネントと各セフィラの関係性を考えてまず上の図(セフィロト)を作り、コンポーネントの番号は上記手順で後付けで付けたと考える方が自然かも知れません。

実は当初クリスチャンカバラのセフィロトで同じ事をしてみたのですが、パスとコンポーネントの対応がまったくしっくり来なかったのです。なのでそっちのセフィロトは使えないと思ったのです。

Sustain The Lagのやり方

上図の「TGMのセフィロト」にのっとって、全てのコンポーネントに「補填」が発生しないように全セフィラの完成度を高めていくと、最終的にたどり着く境地が「Sustain The Lag」なのではないかと思います。もはやストロークの終わりまでリリースをしないでも(ラグ」を保持したままでも)最良の結果を導き出せると言うことなのだと想像いたします。 

全体像が見えなさすぎる 

TGMの本文に全体像、あるいはロードマップたる「セフィロトの図」が載っていればもっとTGMの理解は早いと思いますが、例えばトーラー(旧約聖書)にも「生命の樹」は図示されておりません。ゆえに聖書理解のための秘伝としてカバラがあるわけですが、このように本文と外伝を分けることは二つの意味があると思います。

一部の限られた人にだけ教えて、その人を権威化させるため

例えば高次のインストラクターにのみこのようなロードマップの存在を教えることで、そのインストラクターを権威化させることができます。ホーマー・ケリーが当初からインストラクターのヒエラルキーの構造化を考えていたとしたら、あえて本文の解釈の方法をクリヤーにしないでおくことを考えたかも知れません。

考えることがTGMを読むということであり、ゴルフに取り組むということだから

TGMも聖書も、明らかに「何かを教えてくれる本」ではなく、「何かを考えさせ」「考えた人間が学びを得られる」ように意図して構成されている本だと思います。よってこうして「なぜそうなっているのか」を考えることがTGMを読むということであり、ゴルフの鍛錬になっているということなのだと思います。

 

ここまで長々考察というか妄想を続けてきたわけですが、「TGMのセフィロト」はあくまで私が感じた疑問を解消するための仮説に過ぎません。よってこれからも「TGMを勝手に解釈していく」ことを続けるなかで「セフィロト」にも変更を加える可能性はあると思います。
ただ、TGMゴルファーとしての鍛錬を積むという目的に関して言えば、ある程度の実用性をクリアしていると自負しております。

 

TGMのセフィロトの使い方

全体像の認識

「TGMのセフィロト」をプリントアウトするなりして、その横に「自分が採用しているコンポーネントのバリエーション」を書き出していき、その完成度も自己採点します。同様に10個のセフィラの完成度も自己採点します。TGM本文の序文にもありますが

www.golfmechanism.com

「あるコンポーネントの完成度が低い、あるいはまったく機能していない場合、それ以外のコンポーネントで補填を行う必要があるが、その場合最低でも二つ以上のコンポーネントによってその補填を行う事が必要になる」

と言っています。例えば上図セフィロトの12番のピボットに問題がある場合、13番のショルダーターンと15番のヒップアクションの動作でそれを補填することになります。それらを良く踏まえて、自分のコンポーネントのどれに修正余地があるのかを考えます。さらに全体のモーション(それら採用したコンポーネントをどのように動かすか)は第十二章を参照して練習の目標を設定します。

 

上達の順序

上記の認識はレベルの高いゴルファーでも自分の問題意識を高められると言う点で有効ですが、もっとレベルの低いゴルファーからすれば、例えば初心者である場合、ゴルフの上達はどのような順番で発生するかもセフィロトで認識できます。

簡単に言えば、セフィロトの概念上、上の方に行けば行くほど高次であり、下に行くほど根本的、基本的であると言えます。上で補填という言葉が出てきますが、出発点から「バランス」のセフィラをつなぐパスは「グリップ」であり、ここは一本道です。つまり「グリップ」に致命的な問題がある場合もうその先は望めないということになります。よってまずはフラットレフトリストのセフィラ以下のセフィラとコンポーネントの完成度を上げていくと言うことが将来的な伸びしろを確保する上で重要になります。

で、ここに登場するコンポーネント群を見ていくと、第十二章のベーシックモーションで言っていることがより深く納得出来るのではないかと思います。

おそらくフラットレフトリスト以下のコンポーネント、セフィラが完璧であれば、それだけでシングルになれるはずだと思います(私はまだ出来ていません)。

 

今回はこの辺で。

 


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