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グリップ(基本)のバリエーション

10-1-0 概要

グリップ(基本)のバリエーションは、手がどの程度オーバーラップしているかの度合いに応じて分類されるのじゃ。まったくオーバーラップしていない(ベースボールグリップ)もバリエーションの一つじゃ

基本的に全ての指はクラブシャフトを丸く包み込むようにすることを「クラブをグリップする」というのじゃが、右手の人差し指だけはクラブヘッドラグプレッシャーをより敏感に感じ取るために、ある程度はその限りではないと言えよう(6-B-1-Dも参照)

右人差し指だけは、クラブをつかむことに重点を置くんじゃなくって、PP#3でラグプレッシャーを感知することに重点を置くと言うことだねー

10-1-A オーバラッピング

右手の小指側から数えて何本であろうと、左手の人差し指側の方からかぶさっていく方法を言う。かぶさる指の本数が増えるほど右手(と左手が離れていくことで発生する)レバレッジ効果は減少するのじゃ

レバレッジって「てこ」だけど、例えば全部オーバーラップさせたら支点と力点が同じになっちゃうから「てこ」じゃなくなっちゃうんだけど、両手が近い方が作用点(ヘッド)の運動量は増やせるよねー、すっごく振りづらくなると思うけど。PGAプロではジム・フューリックがダブルオーバーラッピングで変則グリップって言われてるけど、大昔にTGMで説明済みだったんだねー

ジム・フューリック

10-1-B ベースボール

グリップにおいて左右の手の距離を離すほど、右手がインパクトの間のクラブヘッドのローディング助ける作用を生み出せるが、クラブヘッドの加速を阻害する効果があるのじゃ

強く、慎重に繰り出される、ロースピードで押し込みの強いショットをする際に非常に有効なグリップじゃ

今度は逆で、離れれば離れるほどどうなるかというと、上の写真のように極端にやると例えばアイスホッケーになっていくんだけど

ものすごく右腕の押し込みが使いやすくなって、あと正確性も向上しそうな気がするんだけど、じゃあ上のホッケーの選手にスティックの代わりにドライバー持ってもらってゴルフボール打ってもらうとしたらどうかと考えると

あんまり飛ばない気がするねー

爺の言い方だと、なんとなくウェッジショットとかでしっかり方向性出して上からしっかりスピンかけるみたいな、ヒッター的ショットにいいのかもねー

あと最近では左手の親指を右手の下に潜り込ませることで左手の親指の故障を防げるという記事もどっかで読んだよー

10-1-C リバースオーバーラップ

何本であれ左手の人差し指側の指が、右手の小指側の指のほうにかぶさっていくやり方をさしておる。かぶさる本数が増えるほど左手によるコントロールを減少させる効果があるのじゃ

いまどきパッティングでは「基本」となりつつあるグリップだよねー。左手首の動きを抑制するので、フラットレフトリストとフェース面を固定しやすくなるよねー。あと人差し指伸ばしても左手首の動きを抑制できるよねー

(C)Bobby Clampett "The Impact Zone"

クランペット君(が誰なのかは「TGM物語」を読んでねー)の本の「The Impact Zone」ではまずはパッティングのグリップでしっかりとフラットレフトリストの効用を確認することが最初にして大事だと言ってるねー

10-1-D インターロッキング

右手小指を左手人差し指にからませるやり方じゃが、この方法に限っては指の本数を増やすとかのバリエーションはない

かのタイガー・ウッズも、石川遼くんも、そして我らがルーク・ドナルド師匠も採用しているグリップだけど、よくある説明だと手の小さい人とか非力な人向けって言うんだけど、あんまり理論的ではないと思うのねー

おいらが思う一番の効能は、左手の人差し指と中指の間に空間(右手の小指がそこに収まるんだけど)が作れるってことで、それによって左手のグリップが「うんこグリップ」になるのを避けられるって事で、右手の小指がからんでるか、単に左手の人差し指と中指の間におさまってるかはあんまり大きな問題じゃない気もするんだけどもー

これ完全なおいらの私見だから無視してねー

10-1-E クロスハンドグリップ

このクロスハンドグリップというものは、通常のショットとは完全に異なる方法であり、まず最初にその欠点は想像も付かないトラブルを引き起こす可能性があると言うことを認識しておくのじゃ

これは両手のポジションが入れ替わっておる、つまり右手を上にして、左手を下にするという事じゃが、このグリップの最大の影響は、右腕のアクションがフラットレフトリストを打ち負かすことを不可能にするという事じゃ

上記で紹介しておる全てのグリップの方法をクロスハンドグリップに応用することは可能じゃが、特にこのグリップを使用しなければならない例外的状況は存在しない

という否定的な言い方をしているにも関わらずTGMに取り上げていると言うことは、この打ち方をしている(たぶんパットで)選手が当時からいたということだろうねー

たとえば現在けっこう主流になりつつあるクロウグリップとか、長尺パターを使ったアンカリングの打ち方(禁止になったけど)とかはTGMには紹介されてないわけだけど、背景にはこの時代より異常にグリーンが高速化したことでパッティングだけ別のスポーツになりつつあると言うことも影響してると思うんだよねー

爺の基本的な考え方は、ドライバーからパットまで全て同じストロークの応用であると言ってるんだけど、(その自分にとって最上のストロークを探すためにこんだけいろいろなコンポーネントだのバリエーションだのを追求してるんだけど)昨今のスーパー高速グリーンに対応するために今の選手が考えることは、出来るだけ稼働させる身体のパーツを少なくさせて、パットだけはひたすら機械的に「強さ」だけで打つということに取り組まないといけなくなっちゃったと思うんだよねー

昨今ではいわゆるタッピングは”悪”とされて(別にアマチュアの通常営業の速さだったらタップしていいとおいらは思うけど)、ひたすら左手首を固定して余計な動きをしないようにして、右腕の曲げ伸ばしも押し出したりするから極力やめて、肩の回転のみで打つという、TGM的に言えばPA#4の1バレルでパットするのが主流で、長尺パターもクロウグリップもその流れで発展してきたと思うんだよねー

というわけでTGMにはその辺のパター専用グリップの説明がほぼないけど、それについてはだれかが「The Putting Machine」とかって本を書いてくれるのを待つしかないねー

上記おいらの感想は下の動画でミケルソンが言ってることの受け売りのもとになった動画も貼っとくよー(英語)

youtu.be

 

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