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ゴルフの本質(その8)《最終回》

女子ゴルフではアマチュアの古江彩佳選手がレギュラーツアー優勝を果たして、今年のプロテスト戦線から第一号のLPGA入会を果たしました。実質的にプロテスト合格枠が増えたことになりますので最終プロテスト受験予定者の皆さんは大喝采を送っていることと思いますが、この話題についてはまた記事を改めて最終プロテスト展望を行いたいと思います。

そしていよいよ今週末、日本初のPGAツアーである「ZOZOチャンピオンシップ」が開催されます。昨日の練習日を見に行ったのですが、雨と強風でほとんどの選手が練習ラウンドを見送りという残念な状況でした。なにしろフェアウェイが高麗でラフも短いのでとんでもない伸ばし合いの展開になると思いますが選手の健闘を祈りましょう。

でもって「スインガー最強メソッド」や「Search for the Perfect Swing」も進めたいので、こうした複数のトピックをその日の気分でガンガン記事にしていくためにニュースサイト風のテーマにしたのですが、仕事の都合もありましてあまり記事が書けておりませんが今後はペースを上げていきたいと思っております。

というわけでこの「本質」話は今回でムリヤリ最終回にします。これまでのダラダラとした議論の中で考察してきたのは

1. 方向性とパワーの両立のためには、傾いたスイングプレーンのアライメントを維持、調整出来る必要がある。

2. 1.を達成するために、偏重心であるゴルフクラブを意図したプレーンでスムースに動かすには、シャフトとヘッド重心を同一プレーンで動かす意識があった方が有利である。

3. 昨今のクラブ(特にドライバー)は重心角度(と重心距離)が大きくなって高慣性モーメント化しているので、2.を意識するとクラブをタテに振り下ろすような動作になる。

4. その場合、本来クラブの長さによってフローするべきプレーンの勾配が(特にロングアイアンなどで)維持出来なくなるので、別のクラブ操作の概念が必要となる。

5. その別の概念というのがTGMで言うところの「ヒンジアクション」である。

というところまで来ました。

ヒンジアクションとは何か

明けましておめでとー今年は目標を三つ立てたよ—1. TGMを聖書として本の形にするこのブログではおいらの勝手な解釈が入りすぎだから、そういうのを全部排除した完全な「TGM日本語版」をつくろうと思ってるよ—もうすでに作業はスタートしてるけど、とっても気持ち悪い感じの仕上がりになりそうでワクワクしてるよー2. このブログをものすごく個人的に進化させるその上でおいらの「妄想」や「勝手な解釈」をどんどんエスカレートさせて、超私的にスイング解析やはやりのレッスン用語のTGM用語への翻訳とかをやっていきたいと思ってるよ—3...
ヒンジアクションのバリエーション - 大庭可南太の「ゴルフをする機械」におれはなる!

とりあえずは上の記事を読んでおいて欲しいのですけど、ざっくり言うと「フェース開閉量の限界値を左肩で制御する方法」ということになります。順番に説明します。

ホリゾンタル(水平)ヒンジ(デュアルホリゾンタル)

以下の図で言うと、頭部の下あたりの回転軸が水平である動作になります。ちなみに以下の図では腕を二本作図するのが面倒かつ誤解を生じる可能性があるので両腕を一本に統合したモデルにしました。

上の図のように、肩が水平に回ってくれば、当たり前ですがフェースもそのぶん開きます。しかしこれではゴルフのストロークにはならないので、

上に持ち上げるという二つの動作が必要になります。これを「デュアルホリゾンタル」としています。現実的にはこの動作を分けて行うのではなく、極力プレーンから外れないようになめらかに同時進行させるようにしています。この動作ではフォローでフェースは完全に閉じて、トゥが上を向くような形になります。

https://www.golfdigest-minna.jp/_ct/17029360

余談ですが上の記事でルーク師匠が「左に振るから真っ直ぐ飛ぶ」というのはTGM的にも真理で、本来はこの打ち方をしないとバックスピン軸を90°にしたボール(つまり完全に真っ直ぐなボール)は出ないのです。

バーティカル(垂直)ヒンジ(デュアルバーティカル)

で、その真逆の打ち方がバーティカルヒンジアクションです。

アドレスから肩を垂直回転させ、フェースが目標方向を向いた状態で真っ直ぐ引こうとすると、最終的に上の図のようになります。この時フェースは目標の真後ろを向いています。しかしこれも現実的には

プレーンを寝かせる動作を入れて、オンプレーンのトップの位置に来るように極力なめらかに同時進行させることが必要になります。マシュー・ウルフは思い切り別々にやっているように見えますが、スローで見るとしっかりとオフプレーンの瞬間を作っていますので、オンプレーンに戻す動作を入れていることになります。その動作に関しては、「本人の嗜好性として再現性が高くなる」以外の意味はないものと思います。

アングルドヒンジング

肩の回転軸がそもそも傾斜していて、その傾斜通りに上げる動作になります。

フェース面は常にヘッドの軌道に対して垂直になります。このアングルドヒンジングを用いた場合のみシングルアクションでクラブヘッドを操作出来ます。

これらの違いが意味すること

上記TGMで定義されている三つのヒンジアクションは、感覚としては極論すれば二つに分類出来ます。

すなわちホリゾンタルヒンジングの「開いて閉じる」感覚(ヨコ振り)と

バーティカル、アングルドの「閉じながら上げて開きながら降ろす」感覚(タテ振り)です。

長い間ゴルフの感覚というのは、ホリゾンタルヒンジングを前提としてきました。「体重移動」という言葉は、右脚から左脚、つまり前後の移動を指していたと思いますし、「二軸」「一軸」と言った言葉も水平回転を行う際の軸を指していると思われます。

しかし(主に)ドライバーという道具が技術の革新によって、フェースの開閉量を減らしたまま低スピン高弾道のボールを打つ道具に変化した事が原因で、主流となる打法にも変化が生じて来ました。すなわち

ヨコ振り から タテ振りへ

ドロー から フェードへ

水平体重移動 から 上下体重移動(反力、ジャンプ他)へ

スインガー から ヒッターへ

等の変化が傾向として強くなっていると思うのです。

デシャンボーがやっていること

デシャンボーは2本のウッド以外は、11本のクラブを図部手37.5インチにしています。上記のアングルドヒンジングというのは、クラブが短くなるほどバーティカルの傾向が強くなります。よって、デシャンボーは

・ウッドはアングルドで打つ

・それ以外はバーティカルで打つ

というシンプルなゴルフを展開しようというのが彼の意図だと思われます。

まぁ上の写真とか見るとフォローで完全にフェースが真上向いているので変態っぽさが増幅されるのですが、実はこのフェースを開きながら長いことターゲット方向に向けたままストロークするというのは、アプローチやバンカーでは上級者は必ず出来ていることです。

三ヶ島かな選手(インスタグラムより)

このグレッグ・マクハットンとかもそうですけど、ストロークが進行しているのにフェースが閉じていかないという現象を達成するには、フェースを開いていきながらストロークする意識が重要になります。あとはそれをフルショットでも出来るようになればいいのかなと。

結論としては、これまでの議論でのポイントを踏まえて、ショートアイアンのバーティカル、ウッドのアングルドを意識して練習することが必要なのだと思います。このことをものすごくおおざっぱに言えば

「シャットに上げる!」

で終わりなんですが、たぶんほとんどの人が、シャットに(閉じて)上げて、どこかで開いて、インパクトで閉じながら捕まえようとしている気がするのですね。そうではなくて、せっかく閉じてあげたものは、思い切り開きながら打てれば長く方向性を確保出来ると思うのです。これ感覚的には飛ばないのですが、物理的には飛ぶ筈なんです。もう疲れたので詳しく説明しませんが。

おまけ

で、実際の練習方法なんですが、ヒンジは左肩についているそうなので、左手一本でスイングしてバーティカルっぽい動作が出来るかやってみるといいと思うのですね。

テニスのスライスをストレートから逆クロスに打っていく感じで似たようなものではないかと。左右逆なんで難しいのですが。

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