サイトアイコン 大庭可南太の「ゴルフをする機械」におれはなる!

立ち方、歩き方(その2)

前回の記事ではゴルファーとしてのバランスを考える上で、最適な「立ち方」について考察しましたが、今回は「歩き方」です。実は先週の金曜、土曜と新潟県長岡市で開催された「ヨネックスレディース」の観戦に行ってきたのですが改めて思うこともあるのでその辺もふまえて書きます。

昨今ウォーキングがブームな事もあり「歩き方」で検索すると結構な記事が出てきます。ランニングよりもヒザへの負担が少なくダイエットにも効果的だということには賛同するのですが、どうも気になる表現をちらほら見かけます。

それは「かかと着地、大股で、腕を振って」というものです。

これですね、結構な自信を持って断言しますが、

絶対止めた方がいいです。

まぁ、一言で「なぜか」を言ってしまうと、こんな歩き方しててもし路面が凍結してたらどうなります?

絶対転びますよね。

それも前足が前方に滑っていくような転び方になりますので最悪の場合後頭部を打ってしまう可能性すらあります。「下が滑る状況であれば転ぶ」という歩き方がアスレチックであるわけがありません。ゴルフで言えば「斜面からボールを打とうとすればかならず体勢を崩す」と宣言するのと同じです。

またカカト(ってほぼ骨)を地面にぶつけるような歩き方ですのでカカトだけではなくヒザにも悪いはずですし、太ももの裏の筋肉で地面をたぐりよせるような不自然な動きになりますのでいろんな故障の原因になることが考えられます。腕を振ること自体は悪いことではないですが、そうなると上体にチカラが入って肩甲骨が持ち上がって来たりしないでしょうか。

ではどういう歩き方が正しいと私が考えているかについてです。

基本は「立ち方」の姿勢

前回の記事の「立ち方」が歩くときの全ての基本になります。特に「肩甲骨を後方、下方に下げておく」「アゴをひく」「丹田にチカラを入れて背骨が反るのをふせぐ」が重要ですが、上級者になったらさらに「おしりと太ももウラの肉を内側にねじる」をしながら出来るようになると最強です。やってみれば分かりますが歩くたびに腹筋が刺激されるので日常が筋トレになります。

真上から踏む

かかと着地大股のイメージを持つと、身体の重心のはるか前方を踏む形になりますが、そうではく着地時点ではすでに重心が前脚に乗っているような着地が理想です。路面が凍結しているときは「真上から踏む」ように自然と歩いているはずです。階段の上り下りで「かかと着地」を意識することはないはずです。身体をアスレチックに動かそうとすればするほど、つま先側より着地するイメージになるはずです。

足音がしない

足音がどういうときにするかと言えば、カカトを地面にぶつけたとき、あるいはその後足のつま先側が地面をひっぱたくときに大きな音をさせます。どちらも身体に大きな負担になりますので止めましょう。つまりできるだけ足音がしないような歩き方が理想です。究極は「抜き足差し足」ですが、あれを自然にやるくらいのイメージでいいかもしれません。

蹴るのは後ろ足

歩く以上前に進むための推進力が必要ですが、この歩き方で推進力となるのは

後ろ足で地面を蹴るチカラです。

よってもしこの歩き方で凍結した地面で滑ったとしても、滑るのは後ろ足であり、重心は既に前足に移動しているので転ぶことはありません。「おっと」ってなってその一歩が前に進まないだけです。安全です。

イメージはハムスター

何言ってるんだこいつはと思われるかも知れませんが、こういうネズミとかハムスターがカラカラ回すおもちゃありますよね。この中を二本足で立って歩いて、なめらかにこの車輪を回すようなイメージで歩くのが良いと思います。かかと着地大股ではたぶん回せないはずです。

効果・効能

すんごく運動になる

どんな人手も最低1~2時間くらいは立ったり歩いたりしていると思うのですけど、この立ち方、歩き方をすると、

ものすごくエクササイズ効果高いです。

腹筋しながら歩いているようなものですから。たぶん最初の一週間くらいはバタンキュー(死語)でぐっすり眠ってしまうくらい疲れると思います。この疲れはもちろんたっぷり運動をした後のタイプの疲れです。

劇的に体脂肪が減る

私の場合もともと15%くらいなんですが、現在では10%前後になっています。体重はあまり変わっていないのでその分がバランス力を高める筋肉に変わっているのではないかと思います。

腰痛にならない

そもそもの目的がこれだったわけですが、腰痛の最大の原因は身体が歩行などで受ける衝撃を腰の背骨の一点で吸収するように酷使させていることが最大の原因ではないかと思います。この立ち方歩き方ではそもそもの受ける衝撃を減らすだけではなく、ヒザ、腰、首などのショックアブソーバーを全て機能させることになりますので腰の負担を大幅に軽減させることができます。

さらに言えば立つ、歩くという動作は一日における練習量の多い動作ですので、ちょっとした心がけで割とすぐに習得することが出来ます。そうなると座っているときでも肩甲骨を後ろに下に置いておく意識が出てきますし、「良い姿勢」でいることがむしろラクに感じられるようになってきます。

話は戻って先週のヨネックスオープンの件ですが、観戦していて思ったのは女子プロゴルファーでも上記のような「立ち方、歩き方」を意識している、あるいは指導されてきている事がハッキリわかるタイプと、わりと無頓着な、そうではないタイプの選手がいるということです。やっぱりこのブログに再三登場している森美穂選手ですとか

愛くるしいけど性格はサバサバという噂        (C)ALBA

新鋭の松田鈴英選手などは

凛としていますが性格はド天然という噂       (C)ALBA

本当に普段の立ち方、歩き方の所作が美しい選手だと思うんですね。この二人の共通点はともに微乳スリム美人女子プロであるということだけではなく、福井工業大学付属高校の出身ですが、もしかするとそういう指導を行っているのかも知れません。

「いや、それ単におまえの外見上の好みだけの問題だろ」

というツッコミが聞こえてきそうですが、まぁそういう側面もなくはないんですが、むしろこの立ち方、歩き方が美しいと「外見も2~3割増し」に見えると言うことが最大の効果ではないかと思うのですね。

誰だってこの選手カワイイとかカッコイイとか言って応援に行って、その選手がイカリ肩でドスドス歩いていたり、ポケットに手を突っ込んでガニ股で昭和のチンピラみたいな歩き方していたらイヤでしょう。

もしこのブログを読んでいただいている方でジュニアゴルファーの育成に携わっている方がいたら、この姿勢、歩き方、普段の所作というものを注意深く指導してあげて欲しいと思うのです。このブログに書かれていることが全て正しいとは限りませんが、ゴルファーにとっての文字通り「良い姿勢」とは何かを日常的に考えることはとても大事なことだと思います。

そういえばデシャンボーまた勝ったんだね。おめでとうっ(雑)

(C)ALBA

森美穂選手にサインもろたよ~

モバイルバージョンを終了