森美穂選手は明日からステップアップツアーの「ツインフィールズレディーストナメント」に出場予定です。ぜひ頑張っていただきたいですね。

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(C) ALBA 

ではまだるっこしいの続きです。今回から新章ですが、このSPSはそれぞれの章の構成というかつながりがイマイチハッキリしませんのでそのうちTGMとの比較も交えた論点整理を行う必要があるのかなーと思っておりますが、面倒そうなのでしばらくスルーします。

 

第五章 モデルにマッチするようにクラブヘッドをスイングするということ

  モデルはバックスイングを行う必要がない。ヒンジがしっかりと固定されている構造が、固定されたピボットの中の固定されたプレーンで機能するため、その動作は単純に「トップオブバックスイング」の状態からスタートすれば良いのであり、そこからボールを貫通して完璧なフォワードスイングを行うだけで良い。

 

 しかし人間のゴルファーの構造はそこまで堅固ではない。その構造においてゴルフとは無関係なあらゆる方向に曲げたり伸ばしたりすることが出来てしまう。そしてゴルファーはスイングを行うためのピボットの中心を構築しなければならず、さらにそのピボットを、ストローク全体でボールに対して発生させられる全ての作用に対して対抗できる状態を保持しなければならない。

 

SPSとTGMの基本的な共通概念としては、「ゴルフって機械のほうが上手く出来て人間のほうが難しいよね」ということだと思います。多くの球技、例えば野球やテニスやサッカーなどはロボットにやらせるのはほぼ不可能だと思うのですが、ゴルフとかボーリングとかあとダーツとかもロボットの方が有利な気がします。

 

 さらに言えば、モデルはそのピボットの中心を上方のレバーがスイングされる際に活用される作用を単一のプレーンで発生させる事が可能であるが、人間のゴルファーはそのスイングをハブを中心として行うために、全ての骨、関節、ヒップや体幹、あるいは全身の全ての大きな筋肉を、可能な限り大きなパワーを発生させるために使用しなくてはならない。

 

クラブヘッドをスイングすることによってスイングを機能させること

 これらの違いにより、人間のゴルファーにとって最も現実的にモデルのトップオブバックスイングのポジションを達成するメカニクスは、そのクラブヘッドを後方に移動させることによって反対方向へのスイングを行い、ボールを通じたフォワードスイングの動作を相殺することである。

 

 この非常に単純な動作によって、ゴルファーはその中心のピボットを安定して固定させる事が可能となり、同時にハブ全体の動作をショットの狙いを望ましい方向に向ける正しいプレーンにアライメントすることが可能となる。そのクラブヘッドを後方に同じプレーンでスイングすることにより、ゴルファーはトップオブスイングでターゲットに向けた正しいプレーンにアライメントすることが可能となり、モデルが行っているのと全く同じように「オンターゲット」のポジションに「ワインドアップ」することが出来、「モデルのアクション」の通りボールに向けたフォワードスイングを開始することが可能となる。

 

 バックスイングの過程において、ゴルファーは相当量のスイング慣性をそのクラブヘッドに発生させる。この慣性それ自体はその全体のアクションを制御することに寄与し、すなわちターゲット方向を向くように自然に、かつ効率的にトップオブバックスイングのポジションにボディをワインドアップさせ、そこからボールを打ち抜いていくフォワードスイングを真反対の方向に導いていくハブの動作において、ターゲットのプレーンにそって活用可能なパワーを作り出す非常にシンプルな動作の起点となっている。

 

 要するに人間のゴルファーは、バックスイングを、そのハブの方向性を確保するポジションの獲得、クラブヘッドの方向性を確保するポジションの獲得、そしてゴルファーそれ自体の方向性を確保するポジションの獲得に役立てているのであり、これら三つは人間のゴルファーが、モデルにおいて行われているターゲット方向を向いたプレーンの動作を、最も精密に再現するための、最も現実的なポジションと言える。

 

 そのほかに、あるいはより重要な、バックスイングを行う事の理由については、その詳細は第十三章にて議論している。現時点で理解しておくべき事は、バックスイングを行う事で、よりパワフルであると同時に方向性を確保したダウンスイングが可能になるということだ。

 

左腕のスイングに着目する 

 思慮深く冷笑的なゴルファー諸君(つまりそれは全てのゴルファーのことだが)は、これまでのバックスイングの意味づけについて、いささか包括的とは言えない、あるいは不親切な単純化がなされていると感じるかも知れない。

 

 実際はそうではないことを、この章の終わりまでに説明していきたい。

 

 バックスイング全体のプロセスがどのような働きを持っているのかを取り急ぎ理解し、バックスイングがどのようにモデルにおけるフォワードスイングの動作をほぼ完璧に再現することを自然に導いているのかを理解するために5:1の連続写真を見て欲しい。

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アレック・ウィルモット(上)とボビー・リード(下)の二人は、おそらく英国における最も偉大な片腕ゴルファーである。彼らのスイングは人類が可能なレベルで、モデルのスイングを最も忠実に再現していると言える。右腕によるサポートが得られないことで複雑性が排除され、モデルの動作をスムースかつシンプルな方法で行う事で再現性を獲得している。彼らのピボットが非常に堅固に保持されていることに注目したい。ウィルモットが「フリー・ヒンジ」に近い動作である一方、リードの動作はより強く「ディレイド・ヒット」を行う事で、ほとんどの健常者のゴルファーよりもロングライブを実現している。ちなみに彼のドライビンコンテストでの最高記録は283ヤードである。

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 その大きな障害にも関わらず素晴らしいスイングを達成している二人のプレイヤーとモデルの動作との比較である。カーヌスティのアレック・ウィルモットと、セントアンドリュースのボビー・リードの二人は、不幸な経験で人生の早期にその右腕を失った。しかし彼らはそれぞれ250y以上のロングドライブが可能であり、ハンデキャップはそれぞれ8と4である。

 

 彼らの動作のシークエンスが示す事は、彼らのスイングの方法の随所において、2レバーモデルの主要動作が忠実に再現されているということだ。リードの優れた身体能力はより「タイト」なスイングを可能にし、ウィルモットに比べてヒンジをより長くキープしているが、しかしそのようなわずかな違いはあるものの、双方ともモデルのスイングのタイミングの順番に沿ったスイングを行っている。実際に、我々は人間のゴルファーにおける、基本的なモデルのスイングの要素、すなわち「左腕のみによるスイング」を見つけることが出来るのである。

 

 これは即座にレッスンに役立つことである。左腕の動作のみによって、ゴルファーはモデルが指し示すところの完璧なスイングをほぼ現実的に実行する事が出来るのである。構造、プレーン、順番とそのタイミングにおいて、左腕は限りなく完璧に近いレベルでモデルの動作を再現することが出来る、あるいはそうしなければならないのである。

 

まぁこの時代、第二次大戦が終わってまだ二十年くらいなのでこういう障害を持った、例えば車いすのゴルファーとかも多くいたらしいのですね。理論の説明の目的でそうした選手を紹介するのは現代的には微妙な問題かも知れませんが、ただそうしたパラスポーツを研究することでわかってくるメカニズムもあるはずで、誰でもゴルフやスポーツを楽しめる時代が到来しつつあると思います。

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