新型ウイルスの影響で各種イベントへの影響が懸念されるなか、今年の日本LPGA初戦ダイキンオーキッドレディースも無観客での開催になる見込みです。まぁ開催できればそれに越したことはないのですが、今度のウイルスに対して「得体の知れない何か」という認識状況が続くと、人間はどうしても不安感に反応する生き物なのでいろんなイベントに影響が出るだろうなぁと考えている本業はイベント業の筆者が本日もお届けいたします。

さて前回に引き続き、「遠心力的なものを活用してヘッドを動かせば『スイング』らしい」ことについて考えますが、そもそもこのような考察に至った直接のきっかけは、「ヒッターっぽくゴルフしていたら自分が腱鞘炎になった」ことでございまして、これはもちろん私のヒッティングがヘタクソなせいでありまして「ヒッター」にケチを付けるつもりは毛頭なくむしろ逆なのですが、これを機に「しばらくスインガーでやってみよう」ということと「なぜケガをしたのか」からヒッターの注意点についても考えてみたいと思ったからでございます。

スポーツ経験が豊富な方はおわかりと思うのですが、ケガというのは困りものである一方、「なぜケガをしたのか」を考える事でパフォーマンス向上につながる場合もあるわけです。そこで今回はいつもの備忘録でケガの原因とその対策から「スインガー」と「ヒッター」を考えてみます。

腱鞘炎とは

そもそも腱鞘炎とはどういう病気なのかですが

画像はこちらから。

手の甲側には指と上腕の筋肉をつなぐ腱(けん)が走っておりまして、これが実は肘までつながっております。手首や指の使い過ぎその他の原因で、その腱を束ねている「腱鞘」という部分がガサつくことで手首に痛み(けっこう激痛)を発症したり、肘が痛くなったり(鈍痛)します。私の場合は両方でした。私のゴルフにおける症状は、何かの拍子に右手の背屈(TGM的にはベント)がインパクト以降で維持できなくなってフリップが発生する時に激痛が走るようになりました。

原因は?

これがやっかいで、正直医者にかかっても「安静にしてください」と言われロキソニンのシップをもらえる程度なのでしかたなく安静にしたり、肘に付けるサポーターなどでややラクになるのですが、これいわゆる「テニスエルボー」の治療器具です。もともとわたくしテニス出身ですが、実は、その、「テニス部でテニスエルボーになるやつはまれ」という現実を知っております。もっとはっきり言うと、テニスエルボーになるのは、その人のテニスのフォームにどこなにムリがあるからなのですね。そういうことは子供の頃からやっている場合ほぼあり得ないわけです。そこで自分のゴルフにも何らかの欠陥があると考えるようになりました。以下列挙します。

そもそもグリッププレッシャーが強い

ヒッターはメカニクス上、スインガーよりグリッププレッシャーは強いです。そしてさらに、TGMには「ヒッターはとりわけ、右手首をフラットにすることなく右腕を伸ばすことを学ばねばならない(TGM p62)」とか書いてあるので、一生懸命フリップが発生しないように手首にも力を入れてストロークしてましたが、思えばテニスのフォアハンド打つときも右手首はずっとベントしてますけどそんなこと考えたこともないです。

右肘を伸ばす方向がおかしい

これ症状が出ているときに気づいた事なのですが、クラブを持てないのでシャドースイングしていると、実は私の場合右肘を写真のように右脚方向に伸ばしてくのではなく、

もうインパクト付近まで一生懸命右手のベント維持しながら丸っこく押し込んでいました。こうすると痛いわけです。

写真はこちらからお借りしました。もちろん松田鈴英さんは右サイドを真っ直ぐ下方向に使っているものと思われます。

これもテニスのフォアハンドに似ていそうな動きなのですが、実はテニスのフォアはインパクトまでほぼ右肘を伸ばしません。

上の選手はものすごいイマドキのストロンググリップで私はそれほどではないですが、その私でもインパクトまで右肘は身体のそばにひっついている意識です。伸ばすのはこのあとです。それもかなり自然な流れで。話逸れますけどテニスのフォアって右手で打ってますけどスインガーのメカニクスを活用している動作だと思うのですね。

これ片手でやればたぶん大丈夫なんですけど、両手でやって、右肘から右手を目標方向に押し込んで行くということは、右手と左手が同じ方向に動いていくことになります。で、これはアーネスト・ジョーンズさんに言わせれば「スインガー」の分類になるわけです。またまたTGMで「右腕によるスイング」という文章を見てみると、111pにこんな記述があります。

 「右腕によるスイング」とは単に両手首(7-1)を柔らかく使用した10-3-Kであり、上述の7-19-3を使用して縦方向への加速を行う。この「ロープハンドル」の手法を採用する場合に限り、1-L-9、10の通り、右腕をして「スイング」しているということが出来る。しかしアックスハンドルの手法を伴う場合、右肘じん帯の損傷を避けるために、直線的なピストンのアクションを行う事が必要となる。よってもし肘に痛みを感じるのであれば、貴殿は右腕でスイングをしているということになる。

この後半に書いてある、「これやるとケガするからやるなよ」の方法でやっていたのが私ですね!ついでに言っとくと右ヒップと右肩の開きを早くしても同じ現象(痛み)が起きます

スウィベルがヘタクソ

これ思い切り過小評価してたことなんですが、TGMにはこの「スウィベル」という単語がそこそこ頻出する割に、例によって説明が思い切り不足しています。早い話が「腕の旋回」なんですがもう少し詳しく説明します。

机の上に肘を置いて、手を前方に伸ばします。この肘を付けた状態、つまり肘打ちする時に打撃する肘の尖った部分を下にしているとき、肘の折れ曲がる方(英語ではアームピットと言います)、よく注射とかする部分は上を向いています。この状態で手のひらが上を向いていると状態から下に向けるとします。この時の可動域は、私の場合ほぼ180°くらい、つまり上に向けていた手のひらを下に向ける程度です。これはTGM的にはターンとロール(前腕の動作)です。

次に立ち上がって、両腕を水平に前方に伸ばして手のひらを上に向けます。この手のひらを限界まで旋回させると、私の場合でもほぼ360°まわってもう一度手のひらを上に向けるくらいまで回ります。可動域が拡がるのは、前腕の動作に加えて腕(というか肘)を肩の付け根から回せる可動域があるからです。たとえば普通に手のひらを上に向けて、そこから内側に腕をひねりつつ手のひらをもう一度上に向くまで旋回させたとき、当初下を向いていた肘は上を向いていると思います。この肘を旋回させる動作が「スウィベル」です。たぶん。

で、私がスウィベルに消極的だったのは、私がもともとフッカーでフェースターンなるべくしたくない派だからですが、よくよく考えるとターンとロール(前腕)とスウィベルは独立した動きですのでフェースターンしないでスウィベルを発生させることは実は可能なのですね。というかテニスの両手打ちトップスピンでみんなやってました。

上の写真でジョコビッチはフェース面を目標方向に維持したままラケットを前方からやや上方向に振り抜きます。ここでラケット面を下の矢印のようにターンさせればボールは真右に飛んでしまいます。というかそんなことしたら手首が目標方向に折れ曲がってフリップしちゃいますね(私です)。またこのときジョコビッチの右肘(ゴルフとは反対)は上を向いています。というわけでフェース面を被せないでフィニッシュに向けてスウィベルする事は可能なようです。そういえばそんなことTGMに書いてあったなと思って検索すると

全てのプレイヤーは「スウィベル(実質的に両手首を旋回させること)」を、フォロースルーの後、フィニッシュ(8-12)における「プレーンと平行な」ポジションを達成するために行わなければならない。(TGM p60)

って書いてあります。ただこれを間違えるとフェース面に悪影響を与えることがあるのも事実で

急激なスウィベルがインパクトにおけるクラブフェースのアライメントを極端に流動的あるいは不正確なものにする可能性があるため、極力スウィベルをしないようにするプレイヤーもいる。(TGM p28)

例えばジョーダン・スピースなどはかなりこのスウィベルをおさえて左肘を抜いていくように使うわけですが(アームピットの矢印はかなり内側を向いています)

同じようにフェースターンをおさえると言っても、なにげにデシャンボーはしっかりスウィベルを行っていることがわかります(わかるかな)。

つまり個人差はあるにせよ、私の場合はこのスウィベルをおさえる意識だと肘がつっぱってフリップして(なおかつそれが手首や肘の負担になって)いる可能性があるので、フェース開かずにスウィベルしてフィニッシュまで持って行く、テニス式トップスピンを意識してみようかと。

次回はこれらを踏まえ、「腱鞘炎対策スインガー型」をどのように実戦するかを考察します。ちなみにこの記事(というかこのブログ)は、あくまでゴルフの素人があーだこーだやってるだけですので、参考にされるのは結構ですがここに書いてあることはあくまで私個人の考察ですので、それが正しいとは限りませんのであしからず。

 

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