前回の記事でセフィロトが何の役に立つのかまで説明すると言っておきながら途中でチカラ尽きたので今回は続きです。その続きに入る前にセフィロトを含む一連の考察がTGMへの疑問にどのように答えられると言えるのかを先に考察します。

TGMへの疑問についてはこちらの記事をご参照ください。

TGMへの疑問に関する考察

Star Systemとは何か?

考え方その1

たぶんこの図をして"Star System"と言っているのだと思います。

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なんとなくですが10個のセフィラ(ダート入れると11個)が"Star"を表しているように見えないでしょうか?セフィロトが太陽系を表現しているという説(クリスチャンカバラ発祥のように思えますが)は画像検索すると結構あります。惑星なんで"Star(恒星)"じゃないけど。

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まぁ海王星とか天王星とかって見つかったのってけっこう最近だったような気もしますのであまり歴史的伝統性は感じないわけですが。

考え方その2

23番と24番のコンポーネントを追加したことで、上の6個のセフィラは全てが違いにパスでつながれたことになります。その結果上方の六角形の中に「六芒星」が出現しています。言うまでもなくこのマークはユダヤ人にとって象徴的な「ダビデの星」でありますので、「Star(星)を擁するシステム」というのが真実なのではないかと妄想いたします。

f:id:kellogg2005:20180413120044j:plainレニングラード写本(1008年)

本文の章の並びがおかしくないですか

トーラー(旧約聖書の「律法」)の章の並びをなぞっているのだと思います。

コンポーネントの番号の付け方について

先の考察で述べましたように、上の「TGMのセフィロト」のパスに振られたヘブライ語のアルファベットを逆順にするとTGMのコンポーネントの番号になります。カバラ的にはゲマトリアしてテムラーしただけです。というよりもホーマー・ケリーは、コンポーネントと各セフィラの関係性を考えてまず上の図(セフィロト)を作り、コンポーネントの番号は上記手順で後付けで付けたと考える方が自然かも知れません。

実は当初クリスチャンカバラのセフィロトで同じ事をしてみたのですが、パスとコンポーネントの対応がまったくしっくり来なかったのです。なのでそっちのセフィロトは使えないと思ったのです。

Sustain The Lagのやり方

上図の「TGMのセフィロト」にのっとって、全てのコンポーネントに「補填」が発生しないように全セフィラの完成度を高めていくと、最終的にたどり着く境地が「Sustain The Lag」なのではないかと思います。もはやストロークの終わりまでリリースをしないでも(ラグ」を保持したままでも)最良の結果を導き出せると言うことなのだと想像いたします。

全体像が見えなさすぎる

TGMの本文に全体像、あるいはロードマップたる「セフィロトの図」が載っていればもっとTGMの理解は早いと思いますが、例えばトーラー(旧約聖書)にも「生命の樹」は図示されておりません。ゆえに聖書理解のための秘伝としてカバラがあるわけですが、このように本文と外伝を分けることは二つの意味があると思います。

一部の限られた人にだけ教えて、その人を権威化させるため

例えば高次のインストラクターにのみこのようなロードマップの存在を教えることで、そのインストラクターを権威化させることができます。ホーマー・ケリーが当初からインストラクターのヒエラルキーの構造化を考えていたとしたら、あえて本文の解釈の方法をクリヤーにしないでおくことを考えたかも知れません。

考えることがTGMを読むということであり、ゴルフに取り組むということだから

TGMも聖書も、明らかに「何かを教えてくれる本」ではなく、「何かを考えさせ」「考えた人間が学びを得られる」ように意図して構成されている本だと思います。よってこうして「なぜそうなっているのか」を考えることがTGMを読むということであり、ゴルフの鍛錬になっているということなのだと思います。

ここまで長々考察というか妄想を続けてきたわけですが、「TGMのセフィロト」はあくまで私が感じた疑問を解消するための仮説に過ぎません。よってこれからも「TGMを勝手に解釈していく」ことを続けるなかで「セフィロト」にも変更を加える可能性はあると思います。
ただ、TGMゴルファーとしての鍛錬を積むという目的に関して言えば、ある程度の実用性をクリアしていると自負しております。

TGMのセフィロトの使い方

全体像の認識

「TGMのセフィロト」をプリントアウトするなりして、その横に「自分が採用しているコンポーネントのバリエーション」を書き出していき、その完成度も自己採点します。同様に10個のセフィラの完成度も自己採点します。TGM本文の序文にもありますが

「あるコンポーネントの完成度が低い、あるいはまったく機能していない場合、それ以外のコンポーネントで補填を行う必要があるが、その場合最低でも二つ以上のコンポーネントによってその補填を行う事が必要になる」

と言っています。例えば上図セフィロトの12番のピボットに問題がある場合、13番のショルダーターンと15番のヒップアクションの動作でそれを補填することになります。それらを良く踏まえて、自分のコンポーネントのどれに修正余地があるのかを考えます。さらに全体のモーション(それら採用したコンポーネントをどのように動かすか)は第十二章を参照して練習の目標を設定します。

上達の順序

上記の認識はレベルの高いゴルファーでも自分の問題意識を高められると言う点で有効ですが、もっとレベルの低いゴルファーからすれば、例えば初心者である場合、ゴルフの上達はどのような順番で発生するかもセフィロトで認識できます。

簡単に言えば、セフィロトの概念上、上の方に行けば行くほど高次であり、下に行くほど根本的、基本的であると言えます。上で補填という言葉が出てきますが、出発点から「バランス」のセフィラをつなぐパスは「グリップ」であり、ここは一本道です。つまり「グリップ」に致命的な問題がある場合もうその先は望めないということになります。よってまずはフラットレフトリストのセフィラ以下のセフィラとコンポーネントの完成度を上げていくと言うことが将来的な伸びしろを確保する上で重要になります。

で、ここに登場するコンポーネント群を見ていくと、第十二章のベーシックモーションで言っていることがより深く納得出来るのではないかと思います。

おそらくフラットレフトリスト以下のコンポーネント、セフィラが完璧であれば、それだけでシングルになれるはずだと思います(私はまだ出来ていません)。

今回はこの辺で。

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