ここんとこYouTubeユーチューブうるせえな浮かれやがってと思われる方もいらっしゃると思うのですが、ぜひ大庭可南太のYouTubeチャンネルの登録をこちらからお願いいたします。

いや、一昨日発表されたばかりの話で、まだ情報が少ないのでなんとも言えないのですけど、これけっこう大変な事件だと思うのですよ。ちなみに私かつて某メーカーでテレビ広告の担当者だったもので「これやばくない?」と思ってしまうのですが、もしかすると大人の話し合いがきっちり進んでいて何にもやばくないのかもしれませんが、とりあえず思ったことを書きます。

 

アースモンダミンカップを無観客、YouTubeライブ配信放映で開催決定

こんな感じで大したことでもないように報じられてますけど、より詳しい情報をみるために公式ページにいくと

要点は以下です。

1. 大会は無観客、TV放映はなしで、取材陣の会場立ち入りは検討中

2. 大会の模様はYouTubeの公式チャンネルで、四つのライブ配信を同時配信で行う。四日間最初っから最後まで(7:00から17:00)

3. YouTubeなので特に登録なども必要ではなく、どなたでもご覧になれます。

「ほう、それはけっこうなことじゃないか」と思われる方に、本件の事件性を以下説明します。

 

プロゴルフの大会が開催されるということ

以下は建前論ですが、通常女子プロゴルフの大会が開催されるとは以下のようなことになります。

あまり知られていませんが、実は日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は、大会の主催者ではありません。

大会の主催者は、ほとんどの場合、大会名称になっているメインスポンサーと場合によってはテレビ局であり、LPGAはそれを公認して選手を貸し出している立場です。例えばサントリーレディースの主催者は、サントリー株式会社とフジテレビです。今回のアースモンダミンカップは、アース製薬の単独主催です(他にスポンサーがいないということではありません)。

主催者、LPGAに加えて、競技実行委員会(ダンロップ)と制作会社(中継設備や大会運営設備の設営からチケット販売など)がいれば、理論上これで大会そのものは開催できます。しかし実際には主催者は一般企業なもんで、これら各種の調整だけではなく、テレビ局を含めた媒体各社へのコンテンツ権利料(主にテレビ放映権)の調整や、その結果出来たテレビ番組の広告枠販売など、さまざまなことを主導して調整をするまとめ役が必要になります。それを広告代理店と言います。

一般企業である主催者が大会を主催するとはいっても、それは広告活動ということになります。大会を主催するような企業はたいてい大企業ですので、広告活動はもちろんスポーツイベントの主催などだけではなく、通常の媒体への出稿もありますので、企業全体の広告活動のマネジメントを行う上で、そうした企業にはお抱えの広告代理店(AE制度)が存在します。

ここに出てきた二つの広告代理店は、まぁ最終的にはほとんどD社とH社のいずれかに収斂しますが、同じ会社である場合もしばしばあります。だってほとんど二つしかないんだもん。

というわけで代理店は主催者に出してもらったお金を、LPGAには賞金や放映権料、テレビ局や制作会社には制作費という形で回し、さらにそのコンテンツを他のスポンサーにも広告枠として販売するなど、いろいろお金にする活動を一手に引き受けているので、業界内において一定かそれ以上の発言力を持つに至ります。

またスポンサーにしてみれば広告費という経費を使う以上、それなりの広告効果も期待しなければいけないので、広告代理店は優良な広告媒体をスポンサーに提案する役目も担っています。

要するに企画、制作、販売、運営そのほか、全部代理店を中心としてみなさんズブズブになっていますので、あまり変革が進むような土壌ではありません。このサイトでも「やっぱゴルフ中継もライブじゃないとつまんないんだよね」という記事を何度も書いていますが、そう思ってるのは視聴者だけで、実際のプレーヤーはそんなことに1ミリも意義を感じていません。

なので昨年だか一昨年だか「LPGAが放映権の自主権を持つ」ということを主催者側に求めたわけですが、当の主催者がテレビ局だったりしまして「オマエが主催でもないくせに何いってんだゴルァ」と反感を買い、日テレ系の大会がなくなりかけたことがあります(その後協議を行い復活)。

これが通常のケースです。

 

今回のケース

主催者は、アース製薬です。公認は、LPGAです。制作協力テレプランニングとなってますが、ここはマスターズの権利もってたりして毎年その時期だけ「ひとつ今年もよろしく」って挨拶に来る会社だった記憶がありますが、たぶんゴルフ関係に明るいエージェントなのだと思います。なのでアース製薬がトップダウンでお金だせば、技術的にはこれでとりあえず大会は出来ます。

問題は、その結果出来たコンテンツを

YouTubeで配信…だと!?

YouTubeって、意外と知られていないんですが、そのコンテンツの著作権って全部YouTubeが持ってるんですね。なのであらゆるユーチューバーは、YouTubeというテレビ局に勝手に出演して、その露出量に応じて広告費という名の出演料をもらってる演者に過ぎないわけです。なので広瀬香美が「マリーゴールド」のカバー曲をピアノで弾いて再生数稼ごうとも

「これ権利どないやねん」という問題に関しては、実はカバー楽曲はYouTubeがJASRAC使用料を払っているのですね。なのであいみょんはたぶんJASRACからお金もらえるのです。

 

何が言いたいかと言うと、今年の「アースモンダミンカップ」の映像コンテンツ(ライブ配信分)著作権はYouTubeに帰属しますし、テレビ局は大会の模様をスポーツニュースで取り上げたり、再編集して番組化するには主催者のアース製薬に頼んで映像作ってもらうしかないということになります。まして取材が規制されてTV局がカメラも持ち込めなければなおさらです。

よってこれまでと違い、

代理店やテレビ局には全然お金入らないやん

ということになります。

 

そもそも広告活動なのか

アース製薬にしてみれば、賞金だけで二億なので、そのほかの経費も含めて三億くらいは出費すると思うのですが、これがそもそも広告活動として認められるかどうかです。ライブ配信とは言ってもアース製薬の製品を映り込ませたり、適度に紹介映像を入れるとかは出来るでしょうし、再生回数からある程度の露出時間も計算出来ると思われるので、そこは問題ないとは思うのです。

ただこれ見ようによっては、よくあるユーチュバーのサムネの

「三億使ってLPGAの大会やってみた!」

みたいのと変わらないですよね。やってることは。

アースモンダミンカップをYouTuberとして捉えたならば、

まだチャンネル登録2270人なので(2020/6/5現在)大会当日までに審査通して収益化する事が出来るのかわかりませんが(というか審査しようにも動画上がってないし)、これを毎年続けるならば確実に収益化は可能でしょう。ちなみに技術的にはライブ配信の場合は手動で広告を挟めるらしいので、通常のYouTubeチャンネルのように適当に割り込んでくることもないようです。

いいですよね、まだ動画上げてないのに登録者数2000人って。私のチャンネルの登録はこちらです。

するとですよ、毎日12時間以上配信して、みんなスマホを傍らに置きながら仕事とかするとして(特に昨今スポーツコンテンツ少ないですし)、どれだけの再生数と広告表示数になるのかわかりませんけど、いずれにせよその収益は主催者であるアース製薬に入ると考えるのが普通でしょう。

これを「広告活動じゃなくて単なるチャンネル運営じゃん」と考えるかどうかは判断が難しいところですが、一方で「こんな試みをやってるアース製薬さんかっけーモンダミンがぶ飲みするわ」となれば主催者としての目的は達成されるわけですから、これをどういう扱いにするかは後は税理士とか監査法人とかと相談すればいい話なんですね。

 

まとめると

主催者:アース製薬

大会が運営されて企業、商品の認知やブランド向上がなされ、なおかつYouTube収益が入ってきちゃうかも

LPGA

大会開催されて賞金も出せるしおっけーおっけー

視聴者

全部ライブ配信されてしかもYouTubeとかまじ見やすいんですけどラッキー

広告代理店、テレビ局

あれ、俺らに入ってくるお金なくない?

 

まぁテレプレンニングさんあたりは代理店とテレビ局の連中に総スカンくらって毎年恒例のマスターズのTBS中継がなくなるくらいのことはあるかもしれませんけど、今年すでにマスターズ延期というか、開催も難しい状況でしょうからあんまり気にしなくていいのかもしれません。

いずれにせよ、「ゴルフはテレビで中継しないとダメなんだよ」という具体的なメリットが出てこないと、この流れ加速するんじゃないかと、というか加速しちまえよと個人的には思っております。

あとアーズモンダミンカップは例年森美穂選手を推薦で呼んでいただいてるんですが、今年もどうかよろしくお願いいたします。呼んでいただけたアカツキには毎日一本モンダミン飲みます。

2016年アースモンダミンカップ時の森美穂選手

https://news.golfdigest.co.jp/jlpga/5455/photo/detail/?imageId=143957

より

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