なんの脈絡もありませんがこの情報については今この段階でまとめておくのが最善と判断しましたのでぶっ込みます。今年の女子ゴルフのプロテストについてです。プロテストについては放映もありませんし観戦も出来ませんので結果を追いかけるしかないのですが、現在一次予選が行われているところですので、LPGAの公式サイトなどで状況を確認しながら選手の皆さんの検討を祈りたいと思います。

www.lpga.or.jp

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https://www.golfnetwork.co.jp/news/detail/23656

なぜスーパーアマチュアの安田祐香選手ですら「プロテスト受けたくない」と言っているかがこの記事読むとよーくわかります。

大会出場権を得るには?

そもそも数ある国内女子ゴルフのトーナメントですが、どうやったら出られるのかという話からです。

賞金シード

今年で言えば11月21日~24日に行われる、大王製紙エリエールレディス終了時点で、賞金獲得額で50位までに入ると来年度のシード権が獲得出来ます。昨年で言えば50位だった大城さつき選手が2222万円。51位の藤田さいき選手が2186万円でした。18シーズンから大会数も賞金総額も増加傾向ですが、今年もこのあたりが分かれ目になると思われます。このシード権を獲得すれば来年度の出場権が一年確保されます。最も王道のパターンです。

以下のリンクは2018年確定時の(2019年度)シード順位です。

https://www.alba.co.jp/tour/column/article?title_id=264&id=9656

トーナメント優勝

前年度ツアー大会で優勝すると公式戦なら3年、それ以外の試合なら1年シードになります。ヨネックスの時にキム・ヒョージュ選手が「アメリカのLPGAの規定で日本のQT(後述)に参戦できないので、本大会で優勝出来たら(トーナメント優勝者のシード権を使って)拠点を日本に移してゴルフがしたい」と言っていました。残念ながら優勝は出来ませんでしたが。まぁでもトーナメント優勝者はたいてい賞金シードも獲得出来る気がします。

主催者推薦

マンデー予選突破、アマチュア枠、スポンサー枠などいろいろありますが、これを使って出場出来るのはアマ資格喪失者とプロ(LPGA正会員=プロフェッショナル会員)の場合は年間8試合までという規定があります。

ここまでが優先的に出場が出来るルートで、これ以外の出場権は前年に行われる区降りファイイングトーナメント(以下QT)の順位で決まります。今年からさらにその順位がリランキングというものによってシーズン途中で変化するルールも加わっていますが、めんどうなのでそれについての説明は割愛いたします。

クオリファイイングトーナメント(QT)

シーズンオフに来期に出場権の順位を書けて行われるトーナメントです。このトーナメントで確定した順位で、翌年度の大会出場権の優先順位が決定します。例えば120人の大会であれば、シード選手が50人、主催社推薦が20人参加するのであれば、前年のQTの1位から50位までの選手に出場権があることになります。

大変化その1

で、何がヤヴァいのかと言いますと、今年からの大ルール変更がありまして

QT参加資格は「LPGA会員(ティーチングプロフェッショナル会員含む)

つまり「プロテスト合格してないとQT受けさせませんよ」ということになりました。実はこれまでは日本のプロテストに合格していなくても、QTで上位に入れば翌年の大会に参加出来たわけです。これまで外国人選手はこの制度を使って、例えば韓国を主戦場にしているけどQTで上位に入れば翌年は日本でプレーするということが可能でした。最近ではアン・シネ選手がそうです。しかし今後はQTだけを受験することは出来なくなりましたので、実質的には日本でプレーをしたいなら日本のプロテストを合格しなければならないことになりました。

なので「実質的な外国人選手の締め出し」ととらえる向きもあります。

また日本の選手でも、これまではプロテストを合格していなくてもQT上位に入れば、登録料(確か50万円/年くらい、けっこう高い)を払ってプロ宣言(アマチュア資格放棄)をすれば翌年の大会に参加して賞金を獲得することが可能でしたが、これも出来なくなります。

よって今年のプロテストには、現在アマチュアの選手の他に、既にツアーで活躍している上記のTP単年登録者で、来年のシード権を獲得出来ない選手が参加する可能性が大です。ちなみにTP単年登録者は一次、二次は免除で、最終プロテストからの参加となります。

極端に言えば、これまではプロテストに合格していようがいまいが(もちろん合格することによる各種恩恵はあるのですが)、基本的に「誰でも参加出来るQTの順位で来年度の出場権が決まる」ルールだったものが、「そもそもプロ以外はQT受けられません」というルールに変わりました。これが1番の大変化です。

もちろんこのルール変更は事前にわかっていましたので、例えば三ヶ島かな選手などはTP単年登録で実績もある選手だったわけですが、シード喪失の瞬間に「無職」になってしまうことを恐れて昨年度のプロテストを受験して合格しているわけです。まぁ、同じように行動して昨年合格出来なかった選手もいっぱいいるはずなんですが。

大変化その2

というわけでこれまでは申し込みさえすればウチのオカンでも出場できたQTですが、上記の変更の結果で大幅に出場可能な選手が減ってしまいました。

なので、昨年まで四回のステージで行われてきたQTは

2ステージ制になります。

ファーストステージ参加資格者は

・LPGA会員(これまでにプロテスト合格した人。よかった受かっとといて)

・2019年プロテスト合格者(これが修羅場になるって話です)

・2019年プロテスト合格者から2打差までの者(せめてもの救い)

・10月15日時点でロレックスランキング50以内(それでシード落とす人っているの?)

・過去USLPGAで2年以上連続してシード獲得した日本国籍の者(戻って来たいなら実力者に限り認めるという風にもとれる)

で、いきなり次がファイナルステージになりまして、その参加資格は

・2019年度のシード選手で、翌年のシード権を獲得できなかった者

・2019年大王製紙エリエール終了時で賞金ランキング56位から70位の者(これの意味は51位から55位までは来年の前半戦の出場権が確保されるということと、70位以下になる可能性がある場合はファーストQTから出ておけということではないかと)

・2019年のステップ大会の優勝者

・2019年のステップ賞金ランキング3位から10位の者(1位と2位は翌年前半戦出場権獲得)

・2019年LPGAプロテスト1位の者

・ファーストステージからの進出者

いずれのステージも四日間の競技ですが、まぁ一発は一発です。この大会の成績で来年度の出場権が決まります。

ではそのQTに出場するためのプロテストに今年からどのようなルール変更が起きたかと、プロテストにどんな選手が参加しそうなのかを次回まとめようと思います。まぁある程度女子ゴルフ見ている人であれば想像付くでしょうけど、マジでメンツがヤヴァいです。今年のプロテストを合格するってことは間違いなくQTでも台風の目になるはずですが、調子の維持も含めて当事者達は本当に過酷なのではないかと。自分の娘がそういう立場だったらと考えると軽くストレスでハゲるレベルです。

次回につづく。

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