またデシャン坊が勝ちやがりました。 

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ヨーロピアンツアーのオメガドバイデザートクラシックで二位に7打差を付けて大会レコードでの圧勝でした。

まぁ内容見ていないのでよくわかりませんが、24アンダーと言うことは1ラウンド平均6アンダーなわけですから、まぁとにかく楽勝ですよね。

さらに言うと昨年のプレーオフからの直近の成績を見ていくと

 

ノーザントラスト選手権 優勝 

デルテクノロジー選手権 優勝

BMW選手権 19位タイ

ツアーチャンピオンシップ 19位

シュライナーズホスピタルフォーチルドレン 優勝

ヒーローワールドチャレンジ 12位タイ

QBEシュートアウト 3位タイ

セントリートーナメントオブチャンピオンズ 7位タイ

ソニーオープンインハワイ 10位タイ

オメガドバイデザートクラシック 優勝

 

去年の8月以降予選落ちゼロで4勝+トップ10が三回って一体どんだけ稼いでるんだこの野郎はって話です。言ってみればプレーオフ後半二試合とライダーカップ以外はほぼ優勝争いしかしていないということになります。

デシャン坊については今後、

・実はヒッター最強論

・実はシングルレングスアイアン最強論

の二つの重大な研究テーマがあるわけなんですが、まだまだいろいろ調べないと行けないことが山積みなので先に基礎研究のSPSの翻訳を進めていきます。

 

いよいよ本文開始ですぜー

 

セクション1 モデルゴルファーの発見

第一章 プレイヤーがボールを打つとき、実際には何が起きているのか?

 

 ゴルフのスイングを科学的なものとして捉えるために、そこに何が起きているのか、どのような種類の動作が各種のストロークにどのように作用しているのかを分析し、完璧なストロークのモデルを確立すること、それこそがゴルフ・ソサエティ・オブ・グレート・ブリテンのチームが結成された目的である。我々がゴルフ、あるいはゴルファーについて理解していることの全てをもってしても、当初それは明らかに不可能への挑戦であった。

 

 数百年にわたって、その時代の最高のプレイヤー、あるいは最も熱意のある専門家や指導者達は、ゴルフにおける事象を様々な異なる角度から確認し、実験し、証明し、理論化し、異なる方法によってそれぞれの理論として確立してきた。時代の移り変わりとと共に、クラブとボールもまたその製造方法や特徴において変化を遂げてきており、それに伴い、多くの理論はいかにクラブをグリップし、いかにそれをボールに向けてスイングするかという外面的な特性の議論において最も発展を遂げてきたと言える。

 

 我々の時代だけでも、それら理論は繰り返し多様化し、分散し、我々のリサーチの最中においても依然として数多の議論が熱気を帯びて行われている。例えば「スクエアメソッド」、「ロングライトアーム」、「ロングレフトアーム」、「左手の甲でボールを打て」、「はじく」のではなく「運べ」等々。おそらくそれらは時代から時代へと変遷する「理想的なゲーム」に必要なものが何であるかを突き止めようとする全体的なトレンドとして認識されるべきなのではあろうが、やはり「専門家の数ほど」の意見が存在しており、その専門家陣がゴルフというゲームについて知るところの大半は、「今日の大発見は、すぐに昨日までに知るところとなった理論になってしまう」という意識から生み出されたもののように見えてしまう。

 

 科学者という者は、不正確で、証明が不可能な理論について議論を行わない。彼らは調査における新しいタスクや方向性に目を向けるのであって、求道者ではない。第一に、彼らは、ある問題に関して彼らが発見可能な事実が何であるのかを確認する、もしくは彼ら自身にとって発見や証明が即座に可能である事に目を向ける。次に、それら事実を前提として、その現象を説明するための仮説の立案、あるいはもっと厳しい言い方をすれば、それら現象を支配している全体的なシステムを説明するための作業にとりかかる。次に問題がなければ、さらなる実験によってそれら仮説を証明するためのテストに進むことが出来る。そこで発見されたさらなる新事実は、仮説の正当性を前進させる事もあれば、若干の軌道修正を強いることもある。もし当初の仮説が的外れなものであれば、適当なタイミングの予期しない結果によってその理論の脆弱性の発見につながる場合もあれば、科学者に一からやり直すことを強いる場合もある。

 

 つまり重要な事は、科学者は第一に事実を優先すると言うことである。彼らは立ち戻り、注意深く観測を行い、そして何が最も重要な論点であるのかを決定しなければならない。このことこそが、その研究を、他の研究の糸口として定義し、活用させることにつながるのだ。

 

ここ大事だと思うところなんですけど、要は研究というのは過去の研究の上に積み上げて前進して行くものでなければならないということです。「これが必殺ローリングサンダー打法だ!」というのは別に構わないんですけど、前提となる証明済みの理論が曖昧なものは単なる個人の「オレのやり方」に過ぎないわけで、それを「理論」と言ってはいけないということです。

 

 我々のチームが最初に行わなければならなかった事は、「クラブがボールを打撃するとき、実際のところ何が起きているのか」という問いを我々自身に投げかけることだった。次には、プレイヤーがそのためにスイングを行う時に何をしているのかということである。

 

 もちろんこれに関して、反対側の切り口であるゲームの全体の分析から出発することも可能であった。つまり「ゴルフコース」というものの存在、打撃が行われる際のボールおよびクラブの構造、またゴルファーが使い分けようとしている異なる飛球や弾道についてなどである(さらにはもっと恐ろしく広範囲に研究分野を拡げることも可能であった)。もちろんこれらの全てはゲームを完全に理解することに寄与するものであり、いくつかのことについては本書の後半部分で報告されているものもある。

 

 しかしどのような事が含まれている、あるいはその目的に伴って開発がなされているにせよ、ゴルフというものは、男性もしくは女性が、クラブでボールを打撃して空中に飛球させるという本質性から構成されていることは事実である。他の全ての事柄はその目的のために存在し、開発されているのであって、たとえそれが不完全なものであるとしても、その可能性を追求するために調整されなければならないものである。我々は理論の許す限りにおいて、ゴルフのコース、クラブ、ボール、あるいはルールさえも、いかようにでも変更することが出来る。しかしプレイヤーとしての人類の摂理を構造的に変更することは不可能である。

 

 ゴルフは人類がクラブでボールを打撃することに始まり、そして終わる。

 よって我々チームは、まず以下二つの、非常にシンプルではあるが注意を要する二つの設問を設定することから始めた。

  • プレイヤーがゴルフボールに対してスイングを行う際、達成しようとしなければならない本質的な事項群は何であるか?
  • それら事項群を成し遂げるために、ゴルファーが開発しなければならない身体的動作の本質的な構造とはどんなものか?

まぁこんな感じで進んでいきます。科学論文とかってあんまり読んだことないですけど、たぶんこのように前提条件の定義が長ったらしいので退屈なんですが、気長に付き合っていこうと思います。

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